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神威岬の風に吹かれて
  視界に入りきらない水平線と澄み切った青い海

 積丹の青く輝く海を見たい。
 そう思い立ち、僕は都市間バスに乗るため札幌駅バスターミナルに向かった。
 札幌からバスで約3時間。小樽を過ぎ、余市に近づくと、バスの窓から断崖が見えてきた。積丹半島だ。海岸線は切り立ち、波に削られたヘンテコな形の岩が見える。

 海岸線に連なるトンネルをいくつも抜け、終点神威(かむい)岬に向かう。海岸沿いの集落ではホッケなどを日干しにする機械がクルクルと回り、バスから降りると西側から強い風が吹いていた。

 バス停のある駐車場から、岬への遊歩道を歩き始める。風が強い。道ははじめ、小高い丘へと続き、やがて「女人禁制の門」が現れる。その昔、女性を乗せた船がこの岬の沖を通過しようとすると必ず転覆したことによるものらしいが、この風では無理はないと思った。

 門をくぐると神威岬までの道のりが見え、「シャコタンブルー」と呼ばれる美しい青が見えた。その透明感のある海は北国の海を感じさせない。まるで珊瑚礁のある南国の海のようだ。

 しばし風に吹かれて、海を見つめる。風の来る方角の西側の海は波が立ち荒れているが、反対側は見事に凪いでいる。断崖から覗くと、その透きとおった水に吸い込まれそうな錯覚を覚える。そんな水面を気持ちよさそうに飛ぶカモメをうらめしく眺めていると、その横をハヤブサが翼を翻して駆け抜けた。

 のんびりと潮の香りを吸い込みながら、何度も起伏の現れる道を進んでいくと、やっと灯台のある岬の突端に到着する。神威岩が見え、その向こうに視界に入りきらないほどの広がりで水平線がのびていた。水平線はどこまでも真っ直ぐと思いきや、やや丸みを帯びて見える。遮るもののない景色に時間を忘れた。

(2005年6月1日・坂村堅二)

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関連サイト
神威岬エリアマップ(積丹観光協会)
積丹観光協会

画像:神威岬への遊歩道
神威岬への遊歩道。岬までは駐車場から起伏のある道を歩いて約20分。両側は切り立っているが、柵もあり、安全に歩くことができる。

画像:神威岩 神威岬から見た神威岩。その向こうに約300度にわたる水平線が広がる。

画像:シャコタンブルー
積丹の透明度の高い海は水底まで見透すことができる。光の当たり具合で、コバルトブルーやエメラルドグリーンに微妙に変化する。
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