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2008/08/01の記事です

陸の突端、神威岬

風景を眺めながらゆっくり散歩

画像:絵画のような空と波間の岩絵画のような空と波間の岩。
 7月も後半に入り、海が見たいと思って車に乗り込んだ。フロントガラス越しにジリジリくる日差しを浴びながら、小樽を過ぎて古平の海岸線へ。砂浜にはテントがたくさん。子どもが夏休みに入って、家族でキャンプなんて楽しそうだなと思いながら、運転を続けていると、暑さもあいまって何年振りかに海に飛び込みたくなった。 誰もいないところを探して、たまたまもっていた着替えで。きもちいい。海に全身ではいったのなんて何年振りだろう、子どものころに戻った気分だ。若干波が高いと思ったので、もっと楽しみたい気持ちを我慢して海から上がる。久しぶりだから、ちゃんと用心も忘れない。

 着替えを済ませ走り出すと、看板をみた友人が神威岬に行こうという。積丹の食堂でウニ丼を食べてから、実際に見たことがなかったので、半信半疑で向かってみることに。

 緑に囲まれた駐車場に車を停めて歩き出すと、看板には片道約20分の文字。「結構いい散歩になりそうだ」と思いながら、カメラを片手に歩きだす。最近、札幌でも海外からのお客さんが増えているという実感はあったが、ここでも外国語が飛び交う。自分の住む北海道が人気になるのは、どこかうれしい。

 遊歩道の入口にある「女人禁制の門」をくぐると、動物の背中のような大地に、一本道が続く。歩きながら先端に何があるのかが気になって、歩くスピードが心なしか早くなる。道が狭いので気をつけて人とすれ違いながら、前も後も写真に収めていると、だんだん北海道の地形の一部が頭の中に浮かんでくる。ここは、地理の勉強にもなる場所なのだ。

 先端には、1888年に初点灯して、1960年に無人になるまでは、灯台の職員が家族と一緒に生活していたという、神居岬灯台がある。その光は約42キロ先まで届くという。

 途中何度か風に吹かれながら先端に到着すると、そこには写真などで何回か見たことのある「神威岩」がたたずんでいる。いくつかのベンチがあって、あまり風も吹きつけていない岬の先端では、人々が思い思いに時間を過ごしている。海もきれいなのだが、その日は雲と太陽のコントラストがきれいで、大きなキャンパスに描かれた絵画を見ているような気分になった。そんな空を見ながら、友人が「夕日が沈むところはもっときれいなんじゃないかな」とつぶやいた。

 その時はまさかと思いながら、駐車場への向かった。着くとやはり友人は夕日を見るといいだす。仕方なさ半分、車内で休憩してからもう一度先端に向けて歩き出す。かれこれ数時間神威岬に滞在している。まさか片道20分を2往復するとは、そんな気持ちは数十分後には打ち砕かれていた。

 空が色づいて、さっき来たはずの場所が違う場所に見えてくる。「きれいだ」それしか出てこない。見とれていると、太陽は先を急ぐようにどんどん沈んでいく。ちょうどいいタイミングでフェリーが通って、あたりは暗くなっていった。思わず友人に「ありがとう」と言っていた。

 2人ともとても満たされた気持ちになって、札幌への帰路に着く。途中、岩内の温泉で海水に浸かった体を流して、少し冷えたので温まった。露天風呂からの夜景がきれいだった。

 海を見に行くという漠然とした目的でのスタートだったが、今回は思い付きがうまくいった一日だった。そんないろんな発見がある北海道が、私は大好きだ。

(2008年8月1日・森川麻央)

神威岬入り口にはゲートがあり、下記の時間で開かれています。
4月 8:00~18:00/5月 8:00~19:00/6月 8:00~19:30/7月 8:00~20:00
8月~10月 8:00~19:00/11月 8:00~17:00/12月~3月 10:00~16:00
※天候や日没時間により変更になる場合があります。

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積丹の透明な海
積丹半島と神威岬で大自然を実感

関連サイト
積丹観光協会

画像:緑に囲まれた駐車場
緑の中にぽっかりと神威岬の駐車場だけがある。
画像:動物の背中のような道
動物の背中の上のような道。先端まではいいお散歩コース。

画像:程よいアップダウンがある
程よいアップダウンがあり、いい運動になる。

画像:神威岬灯台
1888年に初点灯した神威岬灯台。

画像:夕日とフェリー
フェリーは、意外と近くに見える。

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