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2010/07/01の記事です

森彦

画像:店のドアを開けると、空気の流れが変わるような気がする。

店のドアを開けると、空気の流れが変わるような気がする。

よく行く人より

 次に来る時も迷ってしまいそうな入り組んだ場所、北海道には珍しい狭い通りだ。ふっと、年季の入った民家が現れる。煙突からは薪を燃やす柔らかい匂いが漂ってくる。ドアを開けると、築50年という民家のたたずまいと、鼻腔に入り込むコーヒーのかおりで、別世界に踏み入った気になる。

 オーナーの市川草介さんと話をした。96年に開店。コーヒーの味をつきつめていくうちにコーヒーの味は焙煎で決まることを自覚し、研究するようになった。特注の直火焙煎機を使い、失敗しては捨ての試行錯誤を繰り返し、店に出すようになったのが2004年の11月のことだ。

 ドリップのポットには温度計がつけられている。自作のネルドリッパーに、丁寧に湯を注ぐ。濃いけれど、重くない。まろやかな、何と優しいコーヒーだろう。一口のコーヒーの、色々な味が味覚を刺激する。「豆の持つ情報を引き出したい」と、市川さんは言った。

 骨董好きな市川さんが集めた調度に囲まれて、温かい明かりの中でここのコーヒーを飲むとほっとする。歩くと床がギシギシと音を立てる。急な階段を上がった二階には、窓からの光が差し込んでいる。窓際の席で、一心に読書にふける人の姿があった。壁に掛かった柱時計がコチコチと時を刻んでいる。時計の鐘が時を告げた。もうこんな時間。また来よう。

(2005年3月1日・記 40代 男性)

森彦
住所
札幌市中央区南2条西26丁目2-18
営業時間
12:00~22:30
定休日
不定休(年末年始休み)
アクセス
地下鉄東西線「円山公園駅」4番出口から徒歩約5分。
駐車場
3台分
備考
豆売りもあり。
問い合わせ
電話 011-622-8880
公式サイト
http://www.morihiko-coffee.com/
森彦の焙煎部門。コーヒーや焙煎についての解説の他、店についての説明もある。
近隣情報
円山公園、円山動物園、北海道神宮(いずれも徒歩約15分)大倉山ジャンプ競技場(車で約10分)など

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