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「お気に入りの木(MY TREE)」探し
  朴(ほお)の木 〜ガイドが提案する札幌の自然
画像:朴(ほお)の木の葉

 「お気に入りの場所はどこですか?」
 こんなことを、ガイド中に尋ねることがあります。
 参加者の答えは、海の見える高台、生まれ育った街の夜景、仕事場のビルの屋上・・・と、人それぞれですが、少なからずみなさんお気に入りの場所を持っているようです。私たちヒトも動物ですから、少なからず五感(六感?)を駆使し生活をしています。その中で感じた自分に合う案配の良い所がお気に入りの場所なのでしょう。

 さかのぼる事、数百年前、私たちの祖先は森林の中で暮らしていました。彼らは、狩猟のとき、天候を知るとき、危険を察知するときなど、生活の場で数多く五感を駆使して生活していたのだろうと想像します。私たちのDNAにもその記憶が眠っているのです。ですから、せっかく自然の中へ行くのなら、普段あまり使わなくなった感覚のエクササイズをしながら歩くと、面白いのはもちろん、新たな自然の楽しみ方が見つかるかもしれません。そんな事を話しながら、「お気に入りの木(MY TREE)」探しのゲームをしてみてはいかがでしょうか。

 「お気に入りの木」探しとは、特別なルールはなく、自分の気に入った木や場所を自然の中で探すゲーム。ルールが明解な分「あそこがいい、ここがいい」と反応は多種多様。同じように生活していても、普段は気づきにくいヒトの多様性や発見があるわけです。

 たとえばこの時期、僕が好きな場所は朴(ほお)の木の下。そこは、ほのかに良い匂いが香る場所。見上げると大きな葉が並び、まるで自分が小人になったかのように錯覚します。この朴の木の下に潜り込むことはあまり難しくありません。他の植物が生えづらく、比較的下草に覆われていないからです。それは、落葉や根の分泌物質によって、他の植物が生えづらい環境になるからだと聞いた事があります。無作為にボウボウと生い茂ったように見える森林ですが、実はきちんと草花や木々の棲み分けがされているのです。
 余談ですが、家庭菜園もこれと同じことが使えます。相性の良い野菜(たとえばトマトとバジル)を近づけて育てるとお互いが良く成長するようになります。

 大きな葉、朴葉(ほうば)は、その大きさもあって古くから食器代わりに使われています。火にも強く、殺菌作用や芳香もあるので、朴葉を使った料理は多数。迷わずこの木を選んだ僕は、自分がいかに食いしん坊なのかを表しているかのように感じ、以後少しだけ身を狭めながらガイドするわけです。

 これから夏を迎えて、外遊びがますます楽しくなってきます。もし、自然へ行くチャンスがあれば、家族や友人と今回紹介した「お気に入りの木」を探しあってはいかがでしょう。自然を仲介して、コミュニケーションをとることで、自分でも気づいていない自分や、パートナーの新たな姿に出会えるかもしれませんよ。

(2008年7月1日・塚田宏幸)

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関連サイト
ゆっくりずむ北海道
  「美味しい」「楽しい」「学べる」をテーマに、北海道で食と自然を組み合わせたエコツアーを展開中。札幌近郊では、気軽に自然を楽しめる日帰りツアーが人気。

画像:朴(ほお)の木を見上げる
朴の木は、盤渓市民の森、野幌森林公園、円山公園などで見ることができます。
撮影場所:盤渓市民の森

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