カタツムリに癒される~ガイドが提案する札幌の自然
![]() サイズや色など、様々なカタツムリがいます。撮影:三角山 |
| 札幌の初夏は過ごしやすい、というのが通説です。 5月から7月の札幌は、湿度も低く、雨の日も少なく、観光客が来札する理由のひとつになっています。しかし、2009年の札幌は例年以上に雨が降っています。ここ数年は、「蝦夷梅雨」などという言葉も耳にするくらい、初夏のこの時期には雨の日が多いように私も感じます。 札幌の初夏の野山は、新緑の季節から青葉の生い茂る夏の季節の変化を楽しむ、絶好の季節です。ちょうど中央区の円山公園や藻岩山麓などは、原始の姿をそのままに残した森が街の騒音を遮り、野鳥の声や風に揺れる木々のささやきが楽しめます。しかし2009年は、連日の雨で足元は悪く、常に湿度がミストのように体を巻き込みます。それでも、森の木々にしてみれば、十分に水分が採れ、青々とした葉を力いっぱいに広げることができ、普段よりも緑も濃くなっているようにも感じられます。 また、よくカタツムリを見かけます。雨の日や雨上がりにトレッキングをしていると、足元には大小さまざまなカタツムリ。一般的に乾燥や暑さに弱いカタツムリは、雨の日や雨上がりのわずかなタイミングを選んで移動したり、餌を探したりします。カタツムリはご存知のとおり移動速度が極めて遅いため、一度にたくさんの距離を移動することができません。そのため、非常に多くの種類が、さまざまな地域の環境に適応する形で棲息しています。殻の色や形はもちろんのこと、体の色までもその環境に合わせて変えていきます。さらに驚くべきことには、乾燥に強く砂漠に暮らす種などもいるようです。 普段注意深く見ることのない、カタツムリを雨の日に見かけ、カタツムリのことを考えながら、雨上がりの公園をゆっくり歩くものまた楽しみの一つではないでしょうか? 私たちも、住む環境や就く仕事によってさまざまな生活があります。それぞれが大切で、かけがえの無い時間の連続だと思います。雨の日にはいつもと違った目線の、いつもとちがった出会いがあります。ゆっくり、のんびりと歩くカタツムリに忙しい生活を癒されるのも、また良いものかも知れませんね。 (2009年8月1日・宮川幸史)
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