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2009/01/01の記事です

雪の中で幻想体験

画像:キャンプファイアーの炎が冬の闇を焦がすと、非日常的な風景が浮かび上がる。

キャンプファイアーの炎が冬の闇を焦がすと、非日常的な風景が浮かび上がる。
 冬のキャンプには星空が良く似合う。確たる根拠はないけれど、手を伸ばせば今にも星に届きそうなのは凍てつく空気のせいだろうか。今まさに、空気が凍結しつつある音が聞こえてきそう。「冬のキャンプ」は、札幌の人でもごく少数しか経験したことがないだろう。もう何年も前になるが、乙な越冬経験をしたので紹介してみたい。

 まずキャンプをしようにも、目指すポイントは当然雪の中である。それどころか、目的地までの道のりをまず除雪しなければならない。前もって、先発隊がかき分けてくれた側道を、乗用車がスリップしないようにと祈りつつ、キャンプ場に到着。既に大勢の「手」ならぬ「足」で踏み固めてくれた場内は、突然深い眠りを妨げられたかのごとく、予期せぬ来客を不機嫌に待ち受けていた。つまり、凍って水が出ない水道栓、雪に埋もれて開かない用品庫、火の気が全く無いロッジなどが、今からキャンプをするという現実に、しっくりと馴染んでこないのである。その証拠をこれでもかと見せ付けられ、我々はこれから片付けなければならない膨大な問題を前に深い深いため息をついたのであった。

 冬の日没は早い。飯ごうやバケツ、シャベルや寝袋など、これから一泊する最低限必要な用具を慌しく用意しながら、今宵のキャンプの準備に取り掛かる。まず、予め用意してきた水を使って夕食づくり。いわゆる「ガンガン」をかまど代わりに、夕飯のカレーが完成する頃は、既に周りは闇の中。日中のぽかぽか陽気も急激に冷え込んでくる。それでも白い炎のような息を吐きながら、慌しく夕飯すませると、芯まで冷え切っていた体にちょっぴり小さな満足感が漂う。

 そして最大のイベント「キャンプファイアー」。あかあかと夜空を焦がす炎を眺めていると、時間の感覚がなくなってきて、夢と現実がごちゃまぜになってしまう。遠い昔の記憶が鮮やかに目の前に甦って来る、そんな感じに襲われる。炎にあぶられる体前面に対し、後ろは今にも凍りつきそうな両極端の体感気温に、現実に引き戻される。まるでこんがりと焼かれたローストチキンのように、キャンプファイアーの火の前で何回も回れ右をしながら夜を過ごす。

 炎もやがて下火になり、就寝時間がきた。ストーブのついているロッジに入ると、厚手の防寒着を十分に着込んだうえで、冬用の寝袋にくるまって雑魚寝するが、やっぱり冬のキャンプは侮れない。床から伝わってくる冷気に震えながら、まんじりともしないで朝を迎えた。次の日、楽しい思い出とともに、体のあちこちがこわばり、筋肉痛の自分がいたのであった。

(2009年1月1日・大橋 豊)

定山渓自然の村
住所
札幌市南区定山渓(豊平峡ダム下流国有林野)
利用時間
宿泊 10:00~翌日9:30、13:00~翌日12:30
日帰り 9:00~17:00
料金
コテージ(1室)3,600円
テントハウス(1テント)3,000円
アクセス
札幌市街から車で約45分
じょうてつバス「豊平峡温泉」から徒歩で約30分。
問い合わせ
電話 011-598-3100、FAX 011-598-3104
公式サイト
定山渓自然の村
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定山渓でゆっくりと温まる

画像:まずは、雪かきから

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画像:冬の風物詩「雪像づくり」

冬の風物詩「雪像づくり」

画像:凍てつく中でのかまど造りは、時間との勝負でもある

凍てつく中でのかまど造りは、時間との勝負でもある

画像:定山渓自然の村ある、モンゴルのゲルのようなテントハウス。10棟それぞれに星座の名前が付いている。一つのテントに7人が泊まることができて、石油ストーブもあるので一年を通して使うことができる。その他、ネイチャースキーやフォーゲルウォーク、チューブ滑りなどが体験できます。

定山渓自然の村ある、モンゴルのゲルのようなテントハウス。10棟それぞれに星座の名前が付いている。一つのテントに7人が泊まることができて、石油ストーブもあるので一年を通して使うことができる。その他、ネイチャースキーやフォーゲルウォーク、チューブ滑りなどが体験できます。

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