
eシルクロード研究工房・房主(ぼうず)
2005年北大定年退職、道新文化センター講師、北海道新聞コラム執筆者。著書に「さっぽろ花散歩」、「爪句@私の都市秘境」ほか。
今年は日印国交60周年に当たり、第63回さっぽろ雪まつりの大雪像の一つは、インドの誇る世界遺産登録建築物のタージ・マハルである。雪まつり開幕前に、最後の仕上げが行われている雪像を、作業現場の離れたところからパノラマ撮影である。
本物は白大理石なので、雪に代えても雰囲気が出ているのだろう。実物の約1/4の縮尺で造られていて、作業現場の横に雪像のモデルが置かれている。モデルのところの壁にタージ・マハルの紹介がある。
この建物はムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが妃ムムターズ・マハルのために建設した墓廟で、1632年に着工し1653年に完成したというから、約20年の歳月をかけている。建物の表面は浮き彫りや透かし彫りで覆われ宝石がはめ込まれていて、建物全体が芸術品となっている。雪を素材にして建築年数20年を大幅に縮めたとはいえ、雪像でもここまでくるには1ヶ月はかかっているだろう。
雪まつりの各大雪像にはスポンサーがつき、自衛隊の訓練の一環として隊員が製作に当たっている。タージ・マハルの大雪像は企画が北海道放送(HBC)、製作が陸上自衛隊北部方面通信群第101指揮所通信大隊となっている。毎朝9時から作業が始められていた。
日印60周年に因んで、札幌でインドに縁の目につくものを探すと、市内からもよく見える藻岩山中腹の白いパゴダがある。平和塔と呼ばれているこのパゴダは、1979年に着工し、1981年に完成している。塔建立の主旨は太平洋戦争の犠牲者の冥福を祈るもので、インドの時のネール首相から仏陀の遺骨の仏舎利が贈られこれが塔内に納められている、と塔横の石板に記されている。
この塔は、藻岩山ロープウェイの山麓駅から歩いて行ける。冬でも毎日歩く人がいるようで、細い雪道が固められている。冬靴で登ることができ、雪道を15分ほど歩くと雪で埋まった階段の上に塔が姿を現す。塔の周囲は広場になっていて、ここから大都会札幌を見下ろすことができる。ロープウェイに乗ると眼下にこの塔が眺められ、白い塔が白雪の中にある光景は、冬の藻岩山観光の一つの見所である。
食に目を転じれば、市内にはインド料理のレストランがある。店名がタージ・マハールのチエーン店があり、そのうちのサッポロファクトリー内にある店に入ってみる。インド情緒に溢れていて、客が居ないコーナーを選んで、許可を得てパノラマ写真の撮影である。食事の方は典型的なインド料理の各種インド・カレーとナンを楽しむことができる。当然ながら、店内の装飾としてタージ・マハルの装飾が掲げられていた。
第63回さっぽろ雪まつり
- 期間2012年2月6日(月)~12日(日)
- 公式サイト http://www.snowfes.com/
藻岩山ロープウェイ
- 札幌振興公社サイト http://moiwa.sapporo-dc.co.jp/index.html
タージ・マハール ファクトリー店
- 札幌市中央区北2条東4丁目 サッポロファクトリー3条館 B1F
- 電話 011-855-3999
<雪の塔 出来栄え如何に ミナレット>

<登りきて 姿見せたり 金仏>

<見下ろせば 白さを競う 塔と雪>

<楽人が 音消し奏(かな)で レストラン>

<本物に 少しは似せて 光りたり前>














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